「なんとなく」のグループ分けに起きること

グループ分けの方法はいくつかある。番号で機械的に分ける、くじ引きで決める、仲の良さで固まる。どれも一定の合理性はあるが、それぞれに問題を抱えている。

番号やランダムは「偶然に任せる」ので、運次第で外向性が高い人がひとつのグループに偏ることがある。仲の良さで固まる方法は、関係性の再現はできても、新しい関係やバランスの良いチーム編成にはならない。

特に職場での新プロジェクト、教育現場でのグループワーク、イベントでのチーム分けなど「初対面や馴染みの薄いメンバーをうまく組み合わせたい」という場面では、性格的なバランスを意識した配分が活きる。外向性の高い人と低い人をバランスよく配置する、誠実性が高い計画タイプが各グループにいる状態を作る、といった編成だ。

このツールが目指すのは「相性の良い組み合わせを作ること」ではなく「性格の多様性バランスを各グループで均等にすること」だ。相性は偶発的に良くなるものだが、バランスは設計できる。

Snake draft方式とは何か

このツールで使っているのはSnake draft(スネークドラフト)という配分アルゴリズムだ。もとはスポーツのドラフトで使われる手法で、戦力の偏りをなくすために考案された。

仕組みはこうだ。まず全メンバーをビッグファイブの総合スコア順(高い順)に並べる。そこからグループへの振り分けを、蛇が折り返しながら進むように行う。

4グループに分ける場合を例にすると、1番目のメンバーはグループ1、2番目はグループ2、3番目はグループ3、4番目はグループ4に入る。ここで折り返して、5番目はグループ4、6番目はグループ3、7番目はグループ2、8番目はグループ1に入る——という繰り返しだ。これによって「スコアが高い順に強いグループと弱いグループが生まれる」という偏りをなくせる。

方法 特徴 偏りのリスク
番号順・ランダム 手間がかからない 運次第で性格が偏る
仲の良さで分ける 関係性を維持できる 同質なグループが生まれやすい
Snake draft方式 性格バランスが均等になる データがないメンバーには使えない

シャッフルボタンを押すと、同じデータで別のバランス配分が生成される。「今日の組み合わせに変化をつけたい」「何パターンか試したい」という場合に使える。

この記事の話は、性格の5つの因子(ビッグファイブ)で読み解けます。自分の傾向は5分で測れます。

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何を「バランス」させているか

均等にしようとしているのは、ビッグファイブ5因子(O・C・E・A・N)のスコア分布だ。各グループの因子の平均値が近くなるよう配分される。結果画面では各グループの因子平均がグラフで表示されるので、「どのグループも外向性が同程度か」「誠実性の分布に偏りがないか」が一目で確認できる。

外向性だけを見ても意味がある。外向性が高い人が一つのグループに集中すると、そのグループは発言が多くなり活発に見えるが、他のグループが沈黙がちになることがある。外向性を各グループに均等配置するだけで、全体の活気のバランスが変わる。

誠実性の均等配置も重要だ。計画的に動けるメンバーが一つのグループに偏ると、そのグループだけが締め切りを守り、他のグループが流れに乗れないという状況が生まれやすい。各グループに「段取り役」が1人いる状態を作るのは、特にプロジェクト系の場面で効く。

保存データとの連携と使い方

このツールの利点の一つは、このサイトで診断した結果をそのまま引き込めることだ。自分の診断結果と、あの人診断で登録したメンバーのデータが保存されていれば、「保存データから取り込む」ボタンで名簿に一括追加できる。

診断コードを手入力する方法もある。ビッグファイブ診断の結果ページに表示される英数字のコードを入力することで、このサイト以外で診断を受けたメンバーのデータも追加できる。最大100人まで対応し、複数の名簿を切り替えて使える(職場チームとサークルの名簿を別々に管理するなど)。

グループ数は2〜20の範囲で自由に設定できる。「4人×5グループ」でも「3人×7グループ」でも対応する。人数が割り切れない場合は自動で調整される。

使い方として効果的なのは、新しいプロジェクトチームの立ち上げや、教育現場でのグループワーク前に全員の診断を済ませておくことだ。診断データが揃っていれば、あとはグループ数を入力してボタンを押すだけで、性格バランスの取れた編成が出力される。

ぜひ一度、使ってみてほしい

「グループ分けにビッグファイブを使う」という発想は、まだ一般的ではない。でも「なぜあのグループはいつも機能しないのか」という問いに、性格バランスの視点から答えが見えることがある。

90枚のカードを集めて解放されるこのツールは、このサイトを使い込んだ人にしか届かない。それだけのデータが揃っているなら、グループ分けを「なんとなく」で決める必要はもうない。

職場でも、教育の現場でも、サークルやコミュニティでも——使い方を見つけてもらえると嬉しい。