同じ検索でも「楽しい」と「欠けた」は違う

知らない言葉を見つけると、関連する話まで読みたくなる。目的地へ向かう途中で、看板の由来まで調べる。こうした探索は、知ること自体が楽しい。

一方、「あの数字は本当に合っているか」「この症状は大丈夫か」と、答えが出るまで落ち着かない検索もある。こちらは、新しい世界を広げるより、知識の穴を埋めることが中心になる。

Litmanは、知識を得たい認識的好奇心を、関心型欠如型に分けて四つの研究で調べた。725人と658人の探索的因子分析、762人の確認的因子分析では、二つを分ける構造が支持された。515人を調べた研究では、関心型は習熟を目指す学び、欠如型は成功や失敗を意識する学びと、それぞれ異なる関係を示した。[1]

関心型は、知らない考えへ触れる楽しさや、広く探索する動機である。欠如型は、特定の答えを得るために時間と努力を使い、分からない状態を減らす動機である。

調べる回数ではなく、
知る過程を楽しんでいるか、答えを急いでいるかを見る。

欠如型は、病気や悪い性格を意味しない。期限前に条件を確認する、危険を避けるために情報を集めるなど、必要な答えへ集中する強みになる。ただし研究は大学生中心の質問紙で、普段の検索回数を直接測ったものではない。

好奇心は時間や手間を払う動機になる

Kangらは、雑学問題を見たときの好奇心を、脳活動と行動の両方から調べた。好奇心が高い問題ほど、報酬を予期するときに働くとされる尾状核の活動と関連した。[2]

参加者は、知りたい答えを見るために、限られたトークンを使ったり、待ち時間を選んだりした。好奇心が高かった問題の意外な答えは、一〜二週間後にも思い出されやすかった。知ることには、買い物のような目に見える利益がなくても、時間や手間を払うだけの価値が生まれる。

これは「すぐ調べる人は頭がよい」という意味ではない。脳画像の実験は学生19人が40問の雑学へ答えた小規模な課題である。検索の速さ、情報の正確さ、学力、日常の性格を一度に測った研究ではない。

調べた回数より、その後に理解が深まったかを見るほうがよい。答えを一つ見て終わる人もいれば、出典を比べて知識をつなぐ人もいる。どちらも画面上では同じ「検索一回」に見える。

検索という一場面から性格を決めることはできません。ビッグファイブ診断は、開放性や感受性を含む五つの長期的な傾向を、質問への回答から振り返る入口になります。

自分の五つの性格を測る(無料)

不確実さと、知りたい内容の明るさは別に動く

分からないことなら、何でも同じように調べたくなるわけではない。van Lieshoutらは、結果を知っても報酬を変えられない宝くじ課題で、情報を求める気持ちを調べた。[3]

結果の不確実さが大きいほど好奇心は高まり、参加者は情報を見るために時間を払った。ある実験では、全試行の平均45.4%で待つ選択をした。また、利益の情報は損失の情報より求められやすかった。

ただし、不確実さの効果は利益と損失の両方に見られた。分からない状態を減らしたい動機と、よい知らせを期待する動機は、主に別々に働いていた。

健康の不安、好きな作品の続き、買い物の評判では、同じ人でも検索の勢いが変わる。題材の重要さと感情が違うからである。実験は実用的な利益のない宝くじ結果を使っており、Google検索そのものの研究ではない。それでも、「不確実だから」だけで検索のすべてを説明できないことは分かる。

Big Fiveから一回の検索を決めつけない

Big Fiveの開放性には、新しい考えや経験への関心が含まれる。しかし、すぐ調べたという一回の行動から「開放性が高い」と逆算はできない。欠如型のように、探索を広げるより、特定の答えへ早く着きたい検索もあるからだ。

逆に、答えを急ぐ様子を見て「感受性が高い」「不安が強い」とも決められない。仕事の安全確認、会話の事実確認、単純な習慣、スマホが手元にあったことでも行動は変わる。

Big Fiveが示すのは、さまざまな場面を通して続く平均的な傾向である。目の前の検索は、話題、相手、目的、時間の余裕が重なった一場面にすぎない。本人を知りたいなら、検索の速さより「何を面白いと思うか」「答えが出たあと探索を続けるか」を長く見る必要がある。

会話を遮る、検索を止めにくいとき

会話中に相手が調べ始めると、「話を聞いていない」と感じることがある。相手は正確さを大切にしているのかもしれないが、検索が会話の流れを毎回止めれば、よい動機でも負担になる。

責める前に、「今、正しさを確かめたい? あとで知れればよい?」と目的を分ける。今必要なら一緒に一分だけ確認する。急がないならメモへ残し、「あとで分かったら教えて」で会話へ戻る。検索する人と待つ人が、終了の合図を共有できる。

自分の検索が止めにくいときは、次の四つを確かめる。

楽しさ:知る過程そのものを楽しんでいるか。

欠けた感覚:答えが出ない状態を早く終わらせたいか。

収穫:判断や理解に使える情報が増えたか。

終了条件:何分、何件、どの出典までと決めているか。

調べるたびに新しい疑問が増え、同じ内容を何度も確認し、睡眠や仕事を削っているなら、検索量より終わり方を変える。「五分で止める」「公的な出典を一件確認したら終える」「明日判断する」と、始める前に線を引く。

すぐ調べる行動には、知る喜びも、答えが欠けた不快を減らす働きもある。どちらか一方へ人を分類する必要はない。同じ人の中で、話題や場面によって両方が動く。性格を決めつけるより、今の検索が理解を増やし、生活を助けているかを見る。

好奇心を、一つの行動だけで判断しない

ビッグファイブ診断では、開放性や感受性を含む五つの性格傾向を確認できます。検索習慣や不安を診断する検査ではありません。一場面を決めつけず、普段の自分を考える材料として使ってください。

無料登録不要120問版あり
ビッグファイブ診断を始める

参考にした研究

  • Litman JA(2008)Interest and deprivation factors of epistemic curiosity. Personality and Individual Differences, 44(7), 1585–1595. DOI
  • Kang MJ, Hsu M, Krajbich IM, et al.(2009)The wick in the candle of learning: Epistemic curiosity activates reward circuitry and enhances memory. Psychological Science, 20(8), 963–973. PubMed
  • van Lieshout LLF, Traast IJ, de Lange FP(2021)Curiosity or savouring? Information seeking is modulated by both uncertainty and valence. PLOS ONE, 16(9), e0257011. PMC